歴史の教科書から坂本龍馬が消えるって本当?詳しい経緯を究明!

坂本龍馬が歴史の教科書から消えてしまうなんて、なかなかセンセーショナルなニュースです。なぜその様な事がトピックスとして上がってしまったのでしょうか。止む終えない理由があるのか、ただの噂だけなのか、どちらにしても気持ちはざわめきます。そこで今回は歴史の教科書から坂本龍馬が消えてしまうかもという事件の検証をじっくりしていきたいと思います。

日本史の教科書の現状と問題点

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ことの発端は2017年11月14日付けの朝日新聞に掲載された記事になります。そこには、現在の入試や歴史の教科書に対する問題点が述べられていました。

今の大学入試では歴史の大変細かい用語が出題されてしまっているようです。ですので実際のテストも頭に詰め込んだ情報量の勝負になってしまい、高校の授業も暗記中心になっているのは問題であると提起されています。

同時に用語が多すぎるとして、現在入試などで知識を問われる用語の数を現在の約3500語から半分にすべきだとも主張されています。その中の削除対象に、かの坂本龍馬も含まれていたことからニュースでも大変話題になり、議論も呼ぶ事態となりました。龍馬の他にも吉田松陰や武田信玄、上杉謙信も対象に含まれていたようです。

年々増加する歴史用語

日々生活しているとなかなか気が付きにくいことですが、年々、歴史の教科書というのは記載項目がどんどん増えている現状があります。この30年間で67ページも記載内容が増えてしまったという報告もあります。

約30年前にあたる1987年に出版された「日本史用語集」には、約6400語の用語が収められています。では現在はどうなっているかと言うと、約10700語(2017年)もの用語が収められています。約4300語もの新しい用語が増加したと言えます。

一年経てばそれだけ歴史に名を残す人は増えてきます。ノーベル賞の受賞者もどんどん増えますし、国民栄誉賞を獲得されたヒーローも増えていくでしょう。

でも人間の脳や覚えられる範囲には限界があります。歴史的に有名な偉人に順位を付けるのはなかなか気がひけることではありますが、優先順位を付けて教科書に誰をのせるべきかしっかりと検討することは必要であると言えそうです。

2020年度に導入される「大学入学共通テスト」について

現状のテスト、特に大学受験やセンター試験では些細な知識を問われる問題も多いです。そのために、歴史を教える教師たちも山のようにある用語や背景をわかりやすく教えることに四苦八苦しています。当然、それを覚えて結果も出さなければならない生徒はもっと大変です。一歩間違えると歴史を理解し背景を楽しみ偉人から学ぶのではなく、覚える量が膨大のためにただただ必死に暗記してそれを書き出すだけの作業になりかねません。

そんな中、一つ大きく学習の方向性が変わるかもせれません。それは、2020年度から導入予定の「大学入学共通テスト」です。このテストでは、判断力・思考力・表現力に重点が置かれており、記述や論述を含む問題が導入される予定です。日本史においてもただの暗記力だけではなく、思考力や全体の理解力もより問われるようになることでしょう。

この変化は現状の歴史の教科書の問題点にもポジティブに働くのではないでしょうか。覚える知識量が年々溢れており、現場も生徒も悲鳴を挙げている現状です。幕末から明治を駆け抜け、世の中を動かし 、多くの名言も残した坂本龍馬が削除対象になっていることからも、事態は逼迫しているように思います。

「大学入学共通テスト」は判断力・思考力・表現力に重点が置かれるということであれば、とにかく単語や用語を暗記しまくるといういまの教育の現場に反旗を翻せる物になるのではないでしょうか。テストが終わってしまえば後に何も残らない苦しいだけの暗記より、歴史の全体像や周りとのつながり、そしてそこから感じ取れ記憶に残る事柄を将来の生きる教訓と出来ることのほうがよっぽど有意義になるのではないかと思います。

世間の人の声は?

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続いては、今回の坂本龍馬が教科書から削除されるというニュースを受けて、世間ではどの様な反応があるのでしょうか。ニュースを聞いた第一声としてはただただ驚嘆した声を上げるものが多かったように思います。一部の声ではありますが、坂本龍馬が教科書から削除されてしまうことに否定的な意見、また肯定的な意見の代表例をそれぞれご紹介いたします。

坂本龍馬を削除する事に否定的な意見

  • 消える候補として挙げられてしまった、坂本龍馬を筆頭とする歴史の偉人たちへの「歴史上の意味や役割が大きくない」というのはあまりのも極論だと思います。武田鉄矢さんが聞いたら激怒するのではないでしょうか。
  • 彼らは大河ドラマでも主役を張った、国民的にも大変馴染みの深い方々です。つまりは歴史を勉強する高校生も親しみを持っているはずです。中には感銘をうけた人もいるのではないでしょうか。用語を削除するにもしても、もっと他の人がいると思います。
  • 教科書に記載される用語が精査されるということに関しては賛成です、ただやみくもに新しい用語を増やすだけでなくて、同時に重要度の薄れた用語を落とす作業は必要だと思います。しかし、何を削ぎ落とすかということには慎重な判断が必要と思います。
  • 坂本龍馬は多くの国民からも親しみのある歴史上の人物だと思います。教科書には残すべきではないでしょうか。
  • 坂本龍馬は大変魅力的で、私の人生に大きな影響を受けています。ツイッターのアイコンだって坂本龍馬にしているぐらいです。どんな理由があるのか知りませんが、坂本龍馬が削除対象になるなんて絶対におかしいです。
  • もっと知名度も低くて教科書から削除することに差し障りのない人もいるのではないでしょうか。今一度考え直し、より精査された意見を尊重すべきかと思います。

一方で肯定的な意見も

  • 歴史の教科書から坂本龍馬などを削除するというのは、賢明な判断ではないだろうか。理由としては最近の研究などから、坂本龍馬は単なる武器商人だったのではないかという事が分かってきたからです。教科書の限られたスペースで情報の優先順位をつけ精査したならば、坂本龍馬は削られてしまっても仕方ないでしょう。
  • ただでさえ歴史は覚えることが多すぎて、いつも頭がパンクしそうで大変困ってました。2020年度以降は変わるのかもしれませんが、現状のテストであれば出題される可能性のある単語は逃さずに全部詰め込んで、ひたすらに覚えるしかありません。少しでも暗記する用語が減るのであれば、教科書から坂本龍馬や他の偉人たちが消えてしまうのは少しさみしい気もしますが賛成です。

まとめ

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さて今回は坂本龍馬の教科書から消えてしまうかもしれない問題についてみていきましたが、いかがでしたでしょうか?見出しだけ見るとなかなかショッキングなことでしたが、事態の経緯を一つ一つ細かく見ていくと、止む終えない事情という物があることが分かりましたね。歴史の教科書の内容を精査する必要があることは納得できることですが、その精査についてはぜひ慎重に検討していただきたいものです。坂本龍馬のことを全く知らない世代がいるなんて悲しい未来にならないように祈るばかりです。

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