環境問題の総まとめ!循環型社会に向けた知っておくべき問題と対策!

「マネジメント」という本で有名なP・F・ドラッカーの著書「新しい現実」の一節に”「環境問題」は 人類全体の問題であるとの 共通認識なくしては効果なし”とあります。1989年に書かれたこの書籍によって発せられたこの言葉は今尚解決に至っているようには見えません。環境問題についてはなんとなく知っている、あまり意識していないという方も多いのではないでしょうか。今一度環境問題について学んでみましょう。

 

絶対に知っておくべき!様々な環境問題!

環境問題とは私達の日々の営みの上で生じた環境への悪影響の事を総じて環境問題と読んでいます。目に見える脅威から、じわじわと私達の生活に侵食し影響を与えるものまで様々な問題を抱えています。ここでは主だったいくつかの環境問題をご紹介していきます。

 

森林破壊と砂漠化

38efa40dbac70e4acb777c3b6d4dd320_m.jpg

環境問題として森林伐採が取り上げられますが、正確には森林破壊と呼ぶべき環境問題です。本来の自然が持っている回復力をはるかに超える樹木の伐採や森林環境の破壊により土壌が枯れていしまい、森林が育たなくなり時にはそのものが無くなってしまうという状況です。

 

森林は空気を作り、水分を蓄えて豊かな土を作り、時に私達の生活に役立つ木工製品になったりと、我々が生活していく上で欠かせない存在です。その森林が無計画な経済活動の伐採や、酸性雨によって失われつつあります。

 

樹木は根を張ったその土地の土壌を豊かにしてくれています。その樹木が失われると土の保水力が無くなり、雨や洪水で土壌が流出してしまいます。熱帯雨林での過度な焼畑農業はこの影響が顕著になっていて砂漠化が深刻な問題になっています。ここで言う砂漠化とは砂漠気候の”砂漠”ではなく、植物の生育に適さない、枯れた土地にしてしまう事を指します。

 

何故森林破壊が行われているかというと 、先進国での木材を原料とした様々な製品の大量消費と過剰供給、そして大量投棄が原因です。つまり、遠い海の向こうの話ではなく私達の生活そのものが森林破壊を引き起こしていると言えます。

 

地球温暖化、異常気象

地球温暖化

地球温暖化とは気球表面や大気や海水の 温度が長期的に上昇している問題です。これには太陽の活発的な自然活動によるものと、温室効果ガスなどの人為的要因の2つがあるとされていて、近年の研究の結果後者の活動が地球温暖化に多大な影響を与えている事が決定的になっています。

 

地球表面や大気や海洋の温度の平均を地球の平均温度と呼んでいます。科学的に平均温度の観測が始まったのは19世紀からで、1906年から2005年までの間に0.74℃上昇しています。統計的に見ても長期的に平均温度が上昇しているのは明らかです。18世紀後半の産業革命から始まった急激な経済活動によって発生した温室効果ガスが主な原因とされ、20世紀後半のデータを見ると平均温度の上昇ペースが加速していることがわかっています。

 

温室効果ガスとは主に二酸化炭素とメタンの事を指します。主な発生源とされているのが「化石燃料」で、石油や天然ガスからエネルギーを取り出す際に大量に発生します。この温室効果ガスが増え続け地球温暖化が進むと、2100年の地球の平均温度は1.1℃から6.4℃上昇するといわれています。温暖化が原因とされる異常気象は世界を各地ですでに発生していて、ヨーロッパや中国では大量の死者が出るほどの干ばつ、アラスカやカナダでの大規模森林火災、太平洋沿岸地域での大雨や洪水などがあります。

 

今この記事をご覧になっている端末や日常生活に用いる家電製品も化石燃料から生み出されたエネルギー、電気によって動いています。つまり、大量の温室効果ガスを大気に放出しながら私達は生活をしているのです。

 

土壌、水質汚染

水質汚染

土壌汚染、水質汚染は人為的もしくは自然災害によって、重金属、放射性物質、有機溶剤、農薬、油などの物質が土壌、水質に溶けこみ、人々の健康や生活、自然環境に被害をもたらしている問題です。過去日本でも有害な化学物質によって土壌、水質が汚染され公害として問題になり、2011年に発生した福島第一原発事故では放射性物質による土壌、水質汚染が日本でも発生してしまいました。

 

土壌汚染の原因となる主な物質は水銀や銅やカドミウムなどの重金属とベンゼンメタンやトリクロロエチレンの揮発性有機化合物などの産業廃棄物です。水質汚染も同様に産業廃棄物が要因とされいますが、生活排水が水質汚染の主な原因とされています。

 

土壌、水質汚染の発生原因の殆どは人為的なもので、工場、鉱山などで使用された有害物質が地中にこぼれる、有害物質を含んだ水を処理せずにそのまま排水してしまう、適切な処置を施されていない有害物質を地中に投棄し土壌、地下水に溶け出す、大量のゴミで河川を汚染するなど様々なものが挙げられます。

 

一度汚染された土と水はその回復に莫大な時間と費用を費やす事になってしまいます。日本国内では「公害対策基本法」の制定以降、深刻な土壌、水質汚染は見られなくなりましたが、世界的に見ると途上国と呼ばれる国々では過去の日本が経験したような土壌、水質汚染が今もなお問題となっています。

 

生物多様性の崩壊

絶滅危惧

生物多様性とは地球上の全ての生物が関わりあって生きているという概念で、地球のあらゆる生態系、生物群系に多様な生物が生きていること指します。生物多様性の崩壊は人間の活動によって、動植物の生息地の破壊、外来種の導入による生態系の破壊をおこしている問題です。

 

現在の生物多様性の破壊の原因は主に4種類あるとされていて、これら全てに人間の社会活動の影響が要因となっています。

①開発や乱獲による生息地の現象、種の減少

②森林保全活動の低下による生態系バランスの崩壊

③外来種持ち込みによる生態系の混乱

④地球温暖化などの環境変化による生育地域、生態系の破壊

自然界において自然現象の影響による大量絶滅の例は珍しくありませんが、人間の活動によって引き起こされている生態系の破壊によっておこる種の大量絶滅は地球史上の「第6の大量絶滅」とも呼ばれています。

 

生物多様性の崩壊の具体例として上記①の乱獲にスポットを当ててみます。20世紀はじめに1000万頭いたとされるアフリカゾウはその牙が工芸品の材料として高値で取引の対象となり、乱獲・密猟が頻繁におこなわれ現在42万頭まで数を減らしてしまいました。国際的な条約で象牙の国際取引は原則禁止されていますが、いくつかの国では現在でも密猟と密輸出が止まりません。

 

象牙は高価で取引されるためいわば密猟者の”生活手段”になっています。これをある国、地域でおきている特殊な例と捉える事もできるでしょう。しかし、私達の暮らす日本においても②のような森林保全活動の低下も私達の”生活”によって発生しいる問題である事は忘れてはならない課題です。

 

環境問題への対策のキーワード”持続可能”

生成可能エネルギー
太陽光発電のパネル

4つ環境問題の例でほとんどが私達の経済活動、生活によって引き起こされているという事がお解りいただけたかと思います。これらの環境問題に対して私達はどのように向き合う必要があるのでしょうか?次にこれらの環境問題に対してどのような考え、対策があるのかをご紹介します。

 

持続可能な社会づくり

環境破壊をせずに、現代の消費社会を継続するためにはどうするればよいか?この問いに対するひとつの回答が”持続可能な社会づくり”です。環境問題を考えるにあたって重要な考え方とされています。

 

「地球環境や自然環境が適切に保全され、将来の世代が必要とするものを損なうことなく、現在の世代の要求を満たすような開発が行われている社会。」出典:デジタル大辞泉(小学館)というのが持続可能な社会づくり概要です。

 

つまり、科学技術が発展しその恩恵の中で暮らしている現代社会の私達は、木を切らず、石油を採掘せず、魚を採らずといった生活はもはやできません。人間もあくまで自然環境の一部として考え、自然の再生するスピードに配慮、時には手助けをし資源、生態系に大きな影響を与えないように自然の恵みを大切利用していく事を意識しなけらばなりません。

 

大事なことは今ではなく、未来の世代に良い環境をバトンタッチし、さらに地球環境と仲良く共生していく姿を思い描くことです。

 

再生可能エネルギー

再生可能エネルギーとは石油、石炭、天然ガスなどの有限の化石資源由来のエネルギーではなく、太陽光、地熱、水力、バイオマスといった自然環境に常に存在するエネルギーの事をいいます。

 

その特徴のひとつに「枯渇しない」というものがあります。これは先にお話した「持続可能な社会づくり」に深く紐付いています。自然環境に大きな負担をかけずに社会活動に必要なエネルギーを取り出すことができれば、環境を破壊をせずに消費社会を継続できます。

 

その他にも「どこにでも存在する」「CO2を排出しない(増やさない)」という特徴があり、これも環境問題のなかの地球温暖化に対してに有効な手段として期待されています。身近な例として太陽光を利用した太陽発電パネルの設置が最近盛んになってきています。企業や個人でも発電、消費し、継続していく社会がみえてきています。

 

しかし、この太陽光パネルには投資目的といった側面もあり、十分な発電量を確保するためわざわざ山林の斜面の樹木を伐採し設置するというケースも見られます。森林破壊の項目で説明しましたが、樹木は地中に根を張ることで水分を蓄えた土をつくります。枯れた土の上に大量の太陽光パネルを設置するとどういう問題がおこるか、もうおわかりですよね?持続可能な枯渇しないエネルギーを取り出すためには環境破壊をしていいという事にはなりません。

 

環境負荷低減

環境負荷には自然的(地震、火山活動など)と人為的なものがあり、ここでは人為的に環境保全に危害を加える原因となるものを環境負荷と呼びます。その環境負荷を減らしていこうという活動が環境負荷低減です。

 

先に例に挙げた利益優先の太陽光パネル設置などが環境に負荷をかけている例になります。環境負荷低減の活動は企業、団体が利益を出すためだけでなく、社会的責任を果たすために行なわれる活動がわかりやすいです。

 

何故企業?と思われるかもしれませんが、日本の場合で過去を振り返ると、高度経済成長期に企業が空気を汚染し、化学物質をそのまま排水するなど、企業にようる公害が社会問題になりました。公害問題の反省から、企業は環境に気を配った企業経営、開発などにおいても環境負荷低減を念頭に置くなど意識していくようになります。決してイメージアップのために環境問題に取り組んでいる訳ではないのです。

 

もちろん企業だけでなく、国際的に環境負荷低減にむけて、なかでも先進国の中では”二酸化炭素軽減”に対策を話し合っています。1997年に日本が主導し二酸化炭素など温室効果ガス低減の目標を定めた「京都議定書」は有名です。

 

持続可能な社会にむけての具体例

d0fa49576667cea507cb0a84828f2739_m

環境問題の対策には”持続可能な社会づくり”を意識することの重要さがわかってきていただけたのではないでしょうか?ここからは”持続可能な社会づくり”の日本での具体例をご紹介します。身近な例を見ることでなにか感じ取っていただけば幸いです。

 

リサイクル、循環型社会

リサイクルの考え方に”循環型社会”というものがあります。資源をむやみに自然から取り出さずに、一度取り出した資源は社会の中で循環させて使おうという方法論です。

 

一番わかりやすい例としてスマートフォンで説明したいと思います。日本でのスマートフォンの普及率は2017年7月の時点で約8割ほど、誰でも持っているものになりました。新機種が発表される度に買い換えるという方も多いのでは?

 

スマートフォンの中には”レアメタル”といわれる希少な鉱物資源、金・銀・銅・パラジウム・コバルトなどが材料として使われています。ちなみに、どれも日本の鉱山から採れるものは多くなく、大部分が外国で採掘されたものです。その輸送にも”環境負荷”が発生していることは覚えておいてください。

 

そこで各メーカーはユーザーに機種変更などで不要になったスマートフォンを回収を呼びかけています。集められたスマートフォンは解体、貴金属類を精錬し再利用しています。あなたの引き出しの中にしまってある使われていないスマートフォンが鉱脈になるのです。さらに、例えば遠い海外から船でこのレアメタルを運んだ時と、あなたがスマートフォンをリサイクルに出した時のCO2の排出量の差はどれほどのものでしょう?”環境負荷低減”にも大きく貢献できると思いませんか?

 

実は日本のリサイクル率は19%と国際的にみてもあまり良い数字ではありません。日本の循環型社会を一歩前進させるためにも、例に挙げたスマートフォンだけでなく様々リサイクル可能な資源に目を向けるてみましょう。

 

里山再生

今里山と呼ばれる人里に隣接した森林が荒廃していることが問題になっています。原因としては、燃料として使われなくなった、国産木材より輸入木材のほうが安いので放置されてしまったなどがあります。

 

特に手入れがされていない人工林が問題です。無計画に植林され間伐もおこなわれないので太陽光を遮ってしまい、土はやせてしまい樹木そのものや他の植物の生育を妨げるだけでなく、その周辺で暮らす生物の生態系にも影響を及ぼしてしまいます。獣害などに悩まされる地域の背景にはこのような問題がある事が少なくありません。環境問題の”森林破壊”と”生物多様性の崩壊”が同時に日本の里山で起きているのです。

 

そこで、人と里山が密接に関わり合いお互いに利益を享受しあっていた関係を取り戻そうという活動、”里山再生”が日本各地で行われています。これは、化石燃料を使った社会を捨てようという事ではありません。現在の生活スタイルも維持しつつ、里山が本来持っている自然回復能力、に負担が無いように恵みを受け取り、里山の循環作用の手助けになるよう手入れをしていこうという考え方です。

 

この里山再生の活動はNPOから市区町村、企業にいたるまで現在とても活発に行われています。落ち葉を拾い堆肥にした野菜づくりや、一から森林を育て木を切り家具として販売するにまでいたった例もあります。

 

まとめ:想像してみよう!今あなたができる環境対策。

環境問題

環境問題をまとめ、その対策例をご紹介しました。具体例を2つ提示してみましたが、余ったスマートフォンも近くに里山なんてないし、自分には無関係な内容だったなぁ…などとは思わないでください。想像してみてください、今ではなく、次の世代に何を残さなければいけないかを。絶対にあなたができる環境問題があるはずです。大事な事はまず想像してみる事です。そこからあなたの環境問題がはじまるはずです。

広告